華麗なる一族 中巻 山崎豊子

華麗なる一族 中巻

華麗なる一族(中) (新潮文庫)

華麗なる一族(中) (新潮文庫)

中巻に入りました。いよいよ激しくなる大介と鉄平の仲。はたして何故に父大介は長男鉄平を憎む?のか。阪神特殊鋼では新たな高炉建設を計画。そのためには血のにじむような銀行融資をお願いしてまわる。メインバンクである父の阪神銀行は融資をしぶる。それにもまして、大介と妻、寧子。万俵家の執事、というより大介の愛人である相子。この3人の愛憎がすごい。この物語の大半はこの3人を描いているのではないかと思わせます。「妻妾同衾」がよく出てきます。3つのベッドがあるという部屋。めらめらとした場面が描かれます。

そして気になっていた猟銃ですが、鉄平は「ジェームス・パーディ」大介は「ホーランド&ホーランド」銀平は「レミントン」という設定です。豪華きわまる猟銃!それから鉄平の弟、銀平がこよなく愛する、ヨットも出てきます。38Fの「Viscount's Daughter号」(子爵令嬢号)ペンキ塗りではなくニス塗り。これで万俵家の所蔵する無人島に行くという石原知事も真っ青?な豪華さ。どうも小物や設定ばかりに惑わされて読んでいる気がします。また、「金田中」がよく銀行の接待場所に使われて登場しますが、同僚の経理マンが先日「金田中」で接待を受けたと言っていたのは笑えました。このドラマを見ていたのか?それとも銀行の古い体制ではあたりまえの場所なのか?どうか私も連れて行ってください^_^;