2006-12-01から1ヶ月間の記事一覧
言語学者である新村 出氏が気楽に、平らにのんびりと語った本とも言えるでしょう。そんな中にこそキラリと光った物も見出せます。「なぜモチは丸いか、なぜモチと言うか」「イチョウの木の語源」「ゴマカシの語源」他にも「毒だみ」「ウグイス」「馬鹿」等々…
日本の国語教育を確立した人と言っても過言ではないでしょう。「国語の力」の代表著書である垣内氏を解いています。ストップウォッチを持って子供の授業をつぶさに見て回ったという実践家でもあったようです。「センテンス・メソッド」は長い間に国語教育の…
「鳥獣戯画」から始まり最後は「今昔物語」の中から説話を取り上げて、これを絵巻にしたらどうなるだろうか、ということにまで進めている。その発想も面白いし、AとBの二者による問答によって分かりやすく解説したところも見逃せないところです。筆者は第一…
実践家らしいすぐにでも使えそうな文章です。例文が店頭に売っていそうな本などとは違い、いかにも日本語を第一外国語としない人々のためのものとわかるような文章でもあります。「電車の中で、父はすりに財布をとられた」と「電車の中で、父の財布がすりに…
衝撃的なタイトルです。思わず手に取ってみました。子供をおおよそ時代的に二つの集団に分けています。「農業社会的な子供」個の自己主張はほとんど悪という意識がある「消費社会的な子供」個の主張それ自体が価値である。現代は後者であり「オレ」の時代で…
玉蘭 (文春文庫)作者: 桐野夏生出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2005/06/10メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 208回この商品を含むブログ (29件) を見るおそまきながら初めての桐野体験でした。「OUT]をTVでは見てはいましたが、このような筆致の作家とは…
最後は杉冬吾の死だろう。いわるゆ「つまらない死」であったろう。痴話喧嘩での死。新進作家の情死ともいえるだろう。太宰治がモデルと言われる、設定は違うが、それまでの経緯は彷彿とさせるところがある。ナレーターがころころ変わるのは閉口しました。NHK…
富士山好きな人、必読?太宰好きな人必読?感想は後ほど。