市民と援助 松井やより

市民と援助

市民と援助―いま何ができるか (岩波新書)

市民と援助―いま何ができるか (岩波新書)


松井氏の「女たちのアジア」に次ぐ新書を読みました。日本が経済大国となって,政府の海外援助も企業の海外進出も金額では世界一に突出した80年代に松井氏はそれを受ける側のアジアの人々と共に過ごしていたと言います。ジャーナリストとして日本のODA(政府開発援助)が実際にどのように行われているか,おもなNGOの役割や活動を報告してくれています。OXFAM NOVIB SAMSAM など聞いたことがない団体がいろいろと出てきます。「OXFAM」オックスファムは1942年、飢餓に苦しむギリシアの人々を支援しようと英国オックスフォードの市民が立ち上がったことに始まります。特徴は開発途上国への支援だけでなく政策提言や啓発活動等、「先進国」への働きかけも積極的に行っている点。独立した非政府組織だからこそできる統合的な活動を全世界で展開しています。(オックスファームジャパンより)

「NOVIB」オランダの非政府組織で年間予算が150億円,OXFAMもそれくらいあるそうです。日本の大きいNGOでも39億円と言うからその規模の大きさがうかがい知れます。ODAはだめNGOは良いとは一概には言えない,両方ともに連携強化を図り政府系半官民型NGOを支援することが必要であると言います。「シャプラニール」やっと聞いたことのあるNGOが出てきました。バングラデシュやネパール、インドを中心に南アジアの地域で、現地のNGOと協力しながら、農村の開発やストリートチルドレンの支援活動を行っている。1972年に発足。海外活動だけでなく、国内活動にも力を入れており、バングラデシュやネパールの手工芸品をフェアトレードとして販売している。(ウィキペディアより)日本のNGO活動にも関心を持ついい機会を得ることができました。