字幕の中に人生 戸田奈津子

戸田奈津子

字幕の中に人生 (白水Uブックス―エッセイの小径)

字幕の中に人生 (白水Uブックス―エッセイの小径)


最近は有名,外国人タレントのうしろで通訳している姿をよく見るようになりました,戸田奈津子氏の著書です。あまりにも「なぜ字幕の道を志されたのですか?」との質問をよくされるので1冊の本にまとめてみたといいます。日本以外では外国映画は吹き替えが常識だということは知りませんでした。ではどうして日本だけがこうも字幕での映画が一般的なのでしょう。言語を実際に聞き,たとえばトルコ語はこういう響きがあるのだということを知り,その国の文化に触れるのが好きな国民だといいます。前に「冬のソナタ」をNHKでやっていましたがその後,字幕付のDVDを見て初めてチェ・ジュウは案外,低い,声太な発音をすると知り感激?した覚えがあります。

氏は字幕は作るが,映画のタイトルは映画配給の宣伝部が作るようです。「ダイ・ハード」は「壮絶な死に方」ではなく「なかなか死なないやつ」という使われかたが正解だそうです。
氏が本格的に字幕で有名になったのは「地獄の黙示録」以後で,「黙示録」の現場まで通訳として行き,それから字幕まで担当したのだそうです。氏がとてもほめている映画がありました「チャンス」原題は「Being There]1979年 主演はあの「ピンクパンサークルーゾー警部ピーター・セラーズです。彼の最高傑作としています。その映画で,当時ハリウッドではやったのが「I like to watch」という言葉だというのです。どうしてもその映画を観たくなりレンタルビデオ屋に行きさがしたら,ありました。映画評はまた別の日に。


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