江戸暗殺史 森川哲郎 三一書房

江戸暗殺史



非常に面白く,どきどきさせて読ませる本です。権力者による暗殺に毒殺が多いことを挙げ,完全犯罪をたくらみ自己の体制と権力を守ってきたといいます。足利尊氏は毒殺の名手で邪魔者を次々に毒殺したといいます。また徳川家康前田利家加藤清正なども毒饅頭で殺したとしています。他に加賀騒動,越後騒動,伊達騒動と毒殺があり,拷問による暗殺も昭和の初期まで行われたといいます。幕末では坂本竜馬の暗殺が興味をそそられます。坂本,中岡暗殺は元京都見廻組 今井新郎,佐々木唯三郎らがやったというのが定説らしのですが,本当にそうであったかは疑わしい。
刺客は「コナクソ」という言葉をはき,斬りつけてきたといいます。「コナクソ」は四国地方の方言なのか?薩摩地方のものか?四国出身の人に「コナクソ」と叫んでみたのですが,あまりぱっとした反応がなかったです。薩摩の人には「こげなくそ,こげんくそ!」と言ったらムッとしてきました。しかし,道場で練習時にお互いの国言葉でかけ声をかけ,それを相手もまねするということもあるらしいのです。真相はどうなのでしょう?「コナクソ」知っている人いますかしら?