*カラフル 森絵都

rensan2008-09-24

カラフル (文春文庫)

カラフル (文春文庫)

2年前に直木賞を受賞した作家ですが,その前にも多くの文学賞を取っています。特に児童文学関係の賞がメインだと言っていいでしょう。この「カラフル」も第46回産経児童出版文化賞を取っています。読後感がすがすがしくて,入り組んだストーリーでもなく青春小説と,お勧めできると思います。映画にもなったようです,母親役に阿川佐和子さん。内容は一度死んだはずなのに天使が出てきて,抽選に当たったのでもう一度生きるチャンスがある。そのためには誰かの体をかりてどこかにホームステイーして,前世の過ちを自覚できたら輪廻のサイクルに復帰できる,という一見,荒唐無稽なあらすじ。よくTVであるような人が入れ替わって,生活する単純なのかなと思わせます。ところが登場人物がみんな個性があり,何か一言,物申すのです。性格がよく描かれていて感情移入でき,次はどうなるのだろうとページをめくる楽しみがありました。そしてなによりも,人生,生きるとはという問題を投げかけているところだと思います。

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