レオナルド・ダ・ヴィンチ展 東京国立博物館

ダ・ヴィンチ展


3/20-6/17まで開催されている「レオナルド・ダ・ヴィンチ-天才の実像展」に行ってきました。土日は混んで大変だろうからと,金曜日が夜8時までOPENしているので13日の金曜日ということで・・?
1974年,33年前に「モナ・リザ展」が同じ東京国立博物で開かれ,150万人もの観客が詰め掛けたといいます。今回は門外不出(どうして日本には来るのでしょう?)の「受胎告知」(1472-73年頃)ダ・ヴィンチ20歳頃の絵です。良く美術の教科書などにも出てきます。マリアの下に天使が訪れ,イエスをみごもることを告げるという,新約聖書ルカ福音書に記述されている場面。

美術館では金属探知機を通り,バックの中までチェックされて通されます。雑誌で少しは絵の知識を入れてはいましたが,展覧会ではこの絵1点の展示とは知らず,中央に凛として座している絵に驚いてしまいました。第2会場ではダ・ヴィンチの人となりをまるで博物館よろしく解き明かしていました。さてメインの会場では,絵の右斜め前からゆっくり,歩きながらの鑑賞です。「立ち止まらないでください!」これは「モナ・リザ展」のときと同じのようですが,よく見えないことはありませんでした。多分,防弾ガラスに守られた絵は,500年以上の前の作品とは思えないみずみずしい色彩をたたえていました。一瞬,修復されているのかしら?と思われほどきれいな油絵なのです。もっとしっかり見ると多分ひび割れなどあるのでしょうが,ちょっと見では分からないほどです。真正面から何度も見て(1度近くを通って見て,ちょっと後ろに回れば再度見れるのです)ふと感じたことがありました。詳しい予備知識も持っていなかったのですが,「あれ書見台のパースがおかしいな?」と素直に感じたのです。つまり遠近法的に見ても,どうも正面で見ると四角すぎるのです。

後でビデオ解説で分かったのですが,この絵は右斜めから見るように描かれているのではないかということ。そのために壁石の長さや,マリアの右手も異常に長くなっているとのこと。それで納得,自分の鑑識にも自信が持てました。素直に観て自分の眼を鍛えるのが必要ですね。それになによりも本物を観ることです,いくら印刷技術が進んでもなかなか本物の絵には近づけません。今回の「受胎告知」は眼と頭のカメラで記憶し,その感動は忘れることはないでしょう。観覧は土日より夜間までやっている金曜日がお勧めです。4/27から5/6までは連日午後8時まで開館されているのでそのころの夜の部がお勧めかと思います。帰りは博物館の夜景と上野公園の噴水などもきれいですよ。

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